海外撮影:現地コーディネーターの上手な使い方

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コーディネーターは、撮影の段取りや準備を行い、撮影が円滑に進むようにプロダクションをサポートします。

海外撮影での現地コーディネーターは、外国に居住していることが多く、上記の作業を全て現地で行い、日本の撮影隊が現地入りしてすぐにでも撮影が行えるように準備を整えます。

また、撮影の準備からプロダクションまで全て英語や現地の言葉で進行しますので、海外ロケにおいてのコーディネーターは、現地での通訳や、現地クルーとのコンタクトポイントにもなります。

テレビの取材などの比較的小規模な撮影では、英語ができるADさんに頑張ってもらうこともあるようですが、現地コーディネーターがいて損になることはありません。

また、現地に人がいないと撮影自体させてもらえないということもあります。

この記事では、現地コーディネーターを上手に使って海外撮影をスムーズに行うコツをご紹介します。

1. 打ち合わせ:細かく話そう

現地コーディネーターは、国外にいることが多いので、電話やビデオチャットなどを利用して、企画内容や取材対象者など、現時点で決まっている情報を共有します。

このステップでは、その時点で決まっていることを包み隠さず、なるべく細かく伝えましょう。

このステップの具体さで、コーディネーターは次にしなければいけないことを決定し、作業を始めます。

私たちの経験で、最初の打ち合わせの後、作業がある程度進んでから、

「実はこんなことも考えていまして・・・」や、
「実はもう一つやりたいことがあって・・・」

と、後から追加で項目が足されることが頻繁にあるのですが、

やりたいことの内容によっては、

申請に時間がかかるので間に合わなかったり、
撮影にかかる費用が大幅に変わったりすることがあります。

実際に後から追加された場合は仕方がないですが、

最初から決まっている場合は、出し惜しみせずにコーディネーターに伝えましょう。

2. リサーチ:現地の情報を聞き出そう

現地コーディネーターに連絡する方の多くは、すでに日本のリサーチ会社に下調べを頼んでいることが多いかと思います。

もちろんそれでも十分かと思いますが、私たちに回ってきた資料には、情報が間違っていたり英訳が間違っていたり過大解釈されていたりすることも少なくありません。

そういうことがないように、現地コーディネーターに情報の裏どりをしてもらうのもいいでしょう。

また、住んでいる人じゃないと手に入らない地元ならではの情報などもありますので、

そういったことも含めて、コーディネーターから情報を引き出してみましょう。

3. ロケハン:時間と費用の削減

撮影にロケハンは欠かせませんが、海外撮影の場合、

ディレクターが実際に現場に赴くロケハンと
現地コーディネーターが代行してロケハンを行うロケハン

が想定されます。

撮影のスケジュールや予算によって、日本からクルーが派遣されるかどうかを決めます。

ディレクターが実際に現地に行く最大のメリットは、実際に現場の状況や光の具合、現場までの移動時間などを細かく確認できることです。

しかし、撮影のスケジュールが迫っている場合や予算が低い場合、ロケハンを撮影の直前に設定し、

一度の渡航で済ませる場合もありますが、

それでも事前に現場を見ないとロケーションが決められない場合は、

現地コーディネーターがロケハンを代行することが可能です。

特に、パンデミックの影響により、自主隔離や渡航前のPCR検査など、海外へ行くのに非常に手間がかかる現状では、コーディネーターに代行をお願いするのが賢明でしょう。

代行をしてもらうことによる最大のメリットは、

渡航にかかる時間と費用を削減することが可能なことです。

4. 撮影準備

下調べが済んだら、いよいよ撮影の準備を始めていきましょう。

4.1. 撮影・出演交渉:みんながつまずくステップ その1

私たちが一番多く相談を受けるのは、実はこのステップです。

多くの場合は、

特定のロケーションや人物に撮影交渉をしているのだが、
連絡が思うように進まない、もしくは全く連絡がつかない!

という相談。

これまでのケースを見ると、

  • 時差の関係で返信が遅かったり、
  • お願いしたいことのニュアンスがうまく伝わっておらずに断られていたり、
  • 間違ったところに連絡を入れていたり

することが多いようです。

(ただただ先方の反応が悪いということもあります。)

このようなケースでは、

先方が活動している時間帯に現地から連絡を入れると、すんなりOKが出ることも少なくないので、

遠慮せずに現地コーディネーターに相談してみましょう。

4.2. 撮影許可申請:みんながつまずくステップ その2

これまで、ハイボルテージでは多くの海外撮影をサポートしてきましたが、

ロケーションとの撮影交渉がうまくいき、口頭やメールのやりとりで許可が降りた段階で、正式な許可がおりたと認識する方が非常に多いです。

しかし、海外で撮影する場合、特にアメリカでは、さらに正式な撮影許可の申請をする必要があります。

とはいうものの、撮影許可には全国的な規格やスタンダードもないので、

撮影したいロケーションに問い合わせて、管轄がどこなのか、どのような申請が必要か、費用がどれくらいかかるかなどを調べる必要があります。

撮影許可の申請に関してより詳しく知りたい方はこちらの記事からどうぞ。

4.3. 撮影保険:現地コーディネーターが不可欠な理由がコレ

アメリカやヨーロッパの撮影許可のステップには、撮影保険を提出するというステップがありますが、

これは、撮影の許可がおりるためには必ず必要な書類で、提出しなければ撮影の契約には至りません。

そして、厄介なことに、アメリカで撮影する場合、

ほとんどのロケーションが、アメリカの撮影保険しか受け付けておらず、
さらに、アメリカの保険を購入するためには、アメリカに法人がある必要があります。

これが理由で、撮影許可を申請するステップで、必ず現地コーディネーターまたは制作会社に入ってもらう必要が出てきます。

また、撮影申請しかり、撮影保険しかり、コレらのステップにはもちろん費用がかかってきます。

準備の段階で、現地コーディネーターとしっかり話し合いましょう。

4.4. 機材・クルー:海外撮影ベテラン勢も悩みます!

撮影準備を進めていく上で、非常に頻繁に聞かれるが、

「機材を持ちこんだ方がいいですか?」
「カメラマンを連れて行けますか?」
「現地でも日本人技術さんを雇えますか?」

といった質問です。

こういった質問は幾度となく海外撮影をこなしてきたベテランさんたちからもよく出ます。

コマーシャルや映画などの大規模な撮影になりますと、使用する機材や周辺機器も非常に多くなってきますので、日本から持ち込むということはほとんどありませんが、

テレビやドキュメンタリー、プロモーションビデオの撮影など、中から小規模の撮影だったり、

特定の機材を使用する必要があるプロダクションだったりすると、

途端にどうしたらいいかわからなくなりますよね。

現地コーディネーターからしても、一概に、こうした方がいいという答えはないのですが、

プロダクションの予算、移動の量、機材の有無、などの条件から最善の対策が見出せるはずなので、

迷ったら、ぜひ相談してみてください。

4.5. スケジューリング:現地の香盤は現地で

スムーズな撮影を行うために必要不可欠なのがスケジュールですよね。

撮れ高をマックスにするためにも、現場入りや現場までの移動は効率良く行う必要があります。

アメリカのようの広大な国では、国内でも時差があることがありますので、移動が多い撮影では注意が必要です。

そのためにも、宿泊先や出発時間を、土地勘のあり、地元の渋滞状況をよく知っているコーディネーターと相談しましょう。

また、海外撮影では、現地コーディネーターが現地でのスケジュールを組むのは一般的です。

効率のいいスケジュールを組むのに手間取ったら、迷わず相談しましょう。

5. 撮影:準備がしっかりしていれば怖いもの無し

いよいよ現地入りです!

ここまで、現地コーディネーターとしっかり連携が取れていれば、全ての準備は整っているはずです。

準備を始めたタイミングによっては、まだ撮影許可のプロセスが進行中だったり、

また、到着したタイミングで、最終的なロケハンに行くプロダクションも少なくありません。

現地空港でコーディネーターと会った際に、確認事項をもう一度おさらいしておきましょう。

撮影当日、コーディネーターは現場がスムーズに回るように全力を尽くしていますので、

ロケーションのこと、タレントのこと、現地クルーのこと、許可のことなど、疑問に思うことや確認事項は遠慮なくコーディネーターに聞きましょう。

2020年から始まったパンデミックの影響で、海外への渡航が制限されており、海外での撮影も大変難しくなっています。

そんな中でも、海外の様子を届けたい、海外のロケーションで撮影がしたいというプロダクションも多いと思います。

私たちは、そんなご要望に応えるためにリモート撮影にも対応しています。

機材やクルーは全て現地で手配しますが、リアルタイムで現場とつなげて、撮影を監督してもらうことが可能です。

さらに、映像制作会社にコーディネートをお願いしている場合は、撮影の代行もお願いできますので、

ぜひ相談してみてください。

さて、全てが順調にいき、時間が余ったら少しだけ観光もして、いよいよ帰国です。

帰国時に一番気がかりなのが、撮れたてホヤホヤの素材ですよね。

もちろんバックアップを作ると思いますが、どうしても心配な場合は、

現地コーディネーターに、さらなるバックアップを保管してもらいましょう。

万が一オリジナルとそのバックアップに何かあった場合、現地で保管しているものを郵送または、ネットトランスファーしてもらうことが可能です。

6. 撮影の後:フォローアップ

現地の撮影で欲しい素材が全て揃うのが理想ですが、

取材や撮影の途中で新たな確認事項が発生することがないとは限りません。

また、取材自体を翻訳する必要がある場合もあります。

これは、コーディネーターによってはやっていない方もいるかもしれませんが、

フォローアップのリサーチや、映像の翻訳についてお願いすることも可能です。

事前にフォローアップが必要なことがわかっている場合は、お願いをする前に対応してくれるかどうかを確認するのもいいですね。

また、映像制作会社にコーディネートをお願いした場合、撮影後の編集などでサポートが必要な場合はお願いすることができます。

7. まとめ

このページでは現地コーディネーターの役割と共に海外撮影の流れをご紹介させて頂きました。

コーディネーターとうまく連携をとり、現地の情報をうまく引き出せれば、

スムーズで実りのある海外撮影が実現できます。

また、パンデミックだからといって、海外撮影が不可能になったわけではありません

海外での撮影や、リモート撮影についてご質問がありましたら、ぜひお問い合わせください!


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「海外撮影:現地コーディネーターの上手な使い方」への1件のフィードバック

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